大豆のたんぱく質が高血圧に有効
大豆は「畑の肉」と称されるように、たんぱく質に富んだ健康食品です。大豆に含まれるたんぱく質は、肉や魚に比べると たんぱく価 ( たんぱく質の優劣をあらわす数値 )は劣るものの、体内利用率が高く、有効成分を効率よく摂取することができます。
しかも、大豆のたんぱく質には、体内にたまった余分なナトリウムを排泄する働きがあります。体内に取り込まれたたんぱく質はアミノ酸に分解されますが、このとき作り出される尿素が、過剰なナトリウムを尿と一緒に体外に排泄してくれるのです。また、大豆のたんぱく質は血管の弾力性を保つ働きがあることも明らかにされています。大豆のたんぱく質は、高血圧予防に大変有効なのです。
大豆→納豆でさらなる効果
このように、大変有効な大豆ですが、消化吸収があまりよくないことに加えて、調理に手間がかかるという難点があります。そこでおすすめしたいのが、大豆を蒸して発酵させた大豆加工食品の納豆です。納豆はそのままでも食べられる便利な食品ですから、毎日のおかずとして手軽に利用することができます。しかも加工されても大豆に含まれる有効成分が損なわれることがありません。それどころか、納豆に加工されることによって、大豆に含まれるビタミンB2の含有量がアップします。ビタミンB2は脂質や糖質の分解を促す働きのある栄養素で、コレステロールの増加を防いで動脈硬化を予防します。
ナットウキナーゼで血栓を予防
さらに特筆すべきは、発酵の際に使用する納豆菌が作り出す酵素=ナットウキナーゼの効果です。ナットウキナーゼには血栓を溶かす効果があり、脳卒中や心筋梗塞の予防に大変有効とされています。しかも、ナットウキナーゼは腸内の腐敗菌を抑えて腸の働きを活発にさせる作用もありますので、便通をよくして不要な脂質やコレステロールなどの排泄を促進してくれます。