オンコビンよりも末梢神経障害が少ない
- 製造・販売元
- 塩野義製薬株式会社
- 対象患者
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- 急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
- 悪性リンパ腫
- 肺ガン
- 食道ガン
- 用法
- 静脈内に点滴注射する。ワンショットまたはゆっくり側注。
- 有効率
- 37.8%(急性リンパ性白血病)、29.4%)慢性骨髄性白血病の急性転化)、55.6%(非ホジキンリンパ腫)、14.3%(小細胞ガン)、55.6%(ホジキンリンパ腫)、15%(扁平上皮ガン)、15.4%(肺腺ガン)、16.2%(食道ガン)など
- 副作用
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- 白血球減少
- ヘモグロビン減少
- 血小板減少
- 脱毛など
- コスト
- 5,974円
- 禁忌
- フィルデシンの成分に対して重篤な過敏症の既往歴のある患者。髄腔内には投与してはならない
薬剤名の紹介
フィルデシンの対象患者は、急性白血病と悪性リンパ腫ですが、肺ガンや食道ガンにも使われています。最近では代表的な悪性リンパ腫の治療薬として、ふたたび脚光を浴びています。
オンコビンよりも有効率は若干低い
フィルデシンはオンコピンという有名な薬の誘導体で、オンコピンよりも末梢神経障害が少ないということで開発をされています。
そのため、オンコピンを投与すると末梢神経障害が強く出る人には、この薬を使うほうが良いことがあります。
ただし、オンコピンよりも有効性は若干低くなります。末梢神経障害が強く出た患者さんのみに使われたり、もしくは仕事の関係から末梢神経障害がおきると都合が悪いような患者さんに使われる場合があります。
オンコピンの末梢神経障害の弱い薬の一つとして、今後も使われていくことになるでしょう。フィルデシンは血管から漏れると静脈炎をおこしますので、できるだけワンショットで投与するか、もしくは太い血管に入っていることを確かめてから、時間をかけて投与することが一般的です。
急性白血病ではステロイドホルモンやキロサイド、メソトレキセートといへいようったほかの強力な薬と併用します。
悪性リンパ腫では、アドリアシンやエンドキサンなどといっしょに使われます。肺ガンでは、プラトシンなどといっしょに使われます。
一般に食道ガンや肺ガンでは、フィルデシンを使ったあとに放射線照射を併用する場合があります。フィルデシンもオンコピンと同様、髄腔内には絶対に投与してはいけません。またくり返し投与しますと、絶対ではありませんが末梢神経障害や消化管の麻痔がおこりますので、投与の日数は守らなければなりません。
投与中の日常生活
フィルデシンでは一般に、末梢神経障害は比較的少ないのですが、それ出た場合などは一人浴時に気をつけましょう。滑りやすくなったり、転びやすくなったりするからです。運動については、末梢神経障害の予防のためにしていたうが良いのですが、細かい運動は危険ですから控えましょう。車の運転、飲酒や喫煙には、とくに気をつけることはありません。