41度で10分の入浴が目安
寒いところや冷たい風に長時間あたったら風邪をひいてしまった経験はないでしょうか。体が冷えて低体温になるとリンパ球などの免疫細胞の数が減り、いわゆる免疫力が低下した状態になります。そのため風邪などの感染症にかかりやすくなり、他にも肩や腰の凝り、胃腸障害などさまざまな不調が表れます。
手術した古い傷や大けがが痛みを感じることもあります。
加えて免疫力が低下すれば、がんに変異する異常な細胞を排除しきれなくなり、体がガンんになりやすい環境に傾いてしまいます。
冷えや低体温は、がんにとっても大敵ということです。免疫力を高い状態に保つには、体を冷やさないことが大切です。氷で冷やした飲料など冷たい飲食物をとり過ぎない、アイスクリームの食べ過ぎ、強過ぎる冷房なども避けたはうが安心です。
免疫システムについては詳細はこちらです。
特に女性は、体の熟を産生する筋肉量が少ないため、男性に比べて体が冷えやすい傾向があります。運動や筋トレなどを日常的に行い、体温を恒常的に上げるように努めるのがいいでしょう。
体を温めるということでは、入浴もとてもよい生活習慣です。湯船につかって体をしっかり温めると、ヒート・ショック・プロテイン(HSP)というたんばく質が多くつくられることがわかっています。HSPは、傷ついた細胞を正常に修復する働きをもつたんばく質で、「たんばく質の修理屋」とも呼ばれます。
HSPはもともと人間の体にあるものですが、加齢とともに減少し、熟などの刺激を与えると増えるという特徴があります。
HSPには傷がついて変形したがん細胞を修復したり、修復できない細胞を自然死させる作用があることから、この仕組みを利用したがん治療も開発されているはどです。
入浴でHSPを増やすには、41度のお湯で10分ほどを目安に湯船につかり、体温を約1度上昇させる習慣をもつことがポイントです。
美容の面からもHSPは注目を集めています。
HSP入浴法が肌をワンランク美しく!
https://mineralwater-facialspray.com/archives/87
入浴中にのぼせそうな時は途中で湯船を出て、少しおいて入り直してもかまいません。また汗をかくと水分が失われるので、入浴の前後には水分補給を忘れないでください。週に2~3回でも、このような入浴をすると、免疫力が高まり、活力のある疲れにくい体になります。
また、食事前と後のどちらにお風呂に入るのが有効かという疑問のある方も多いと思われますが、ダイエット効果を期待するならば、食事前入浴がおすすめです。入浴すると体の表面に近い部分の筋肉や毛細血管などに血液が流れて血行がよくなります。
体全体が温まり、血液が体全体に分散して広がるたか、胃などの消化管に血流が集まってくるのに時間がかかるといわれています。
その結果、胃腸の働きが活発になるのに時間がかかり、食欲が抑えられ、胃酸の分泌も抑えられるため、空腹感も減少するとされています。ダイエット期間中や食欲を抑えたいと思われている方は、ぜひ食事前入浴がおすすめです。