外に出ることで休息の質をより高める

アクティブレストを生活の中で意識する

がんや生活習慣病を予防するには、「運動」の習慣がとても大切です。国立がん研究センターの調査でも、運動をはじめとする身体活動の多いグループは、活動の少ないグループに比べて、すべてのがんの発生が低下するとの報告があります。

特に結腸がんでは、活動の少ない群のがん発生率を1とすると、もっとも活動の多い群は0.58と、半分近くにまで低下します。

運動の効能としては、筋力をつける、血液循環を促し心肺機能を強化する、などが挙げられますが、運動の効果はそれだけではありません。運動をして筋力をつけると、実は胃腸の動きも活発になります。体の筋肉量が多い人は胃腸の働きがよく、便秘なども少ないようです。

反対に筋肉量が少ない人は、消化管もいかにも力がない感じで胃がもたれやすい、便秘になりやすいといった傾向があります。そのため、運動習慣の方たちには、便秘予防も兼ね、1回20分程度のウォーキングを週に2~3回程度から始めてみるようにすすめています。

下半身の筋肉は全身の筋肉量の7割近くを占めるため、軽く息が上がるほどのウォーキングなどを行うと効率的に筋肉量を増やすことができます。
ウォーキングの他にも、水泳や水中歩行もよい運動になります。

水中は浮力があるため、膝などの関節にかかる負荷が小さくなり、ケガや故障の心配が少ないという特徴がありますので、体重がまだかなり重たく、膝などの故障の危険がある方は、まずは水中での運動をおすすめします。

また水中での運動は水の抵抗があるため、軽い動きでも効率よく筋力アップができます。運動を続けるように習慣化すると、体調がよくなり、気分がリフレッシュできるようになります。

最初はなかなか運動の習慣が身につかず自分自身に腹が立っていましたが、格好いいスポーツウェアを揃えて、とりあえず外に出るだけで洩「明日滝運動しようかな」というモチベーションの維持につながります。少しのきっかけが継続への引っかかりとなるので、まずはスポーツウェアに着替えて玄開を出て、散歩するぐらいの軽い気持ちで始めることが大切です。

仕事や家事、育児などが忙しい現役世代では「運動をする時間がとれない」「日頃の業務で疲れてしまって全然できない」という声もよく耳にしますが、現代人はパソコン業務などで脳の緊張が続いてしまい、疲労が抜けないケースも多いのです。

不眠に陥る脳内緊張
https://108-blog.com/highquality-sleep/2013/04/post.html

そういう場合は、すぐに帰宅してゆっくりくつろいだり、お酒を飲んでリラックスするよりは、疲れた仕事や家事のあとにむしろ思い切って軽く運動をした方が心地よい疲労感が生まれ、脳の緊張がはぐれて、かえって夜もぐっすり眠れるようになります。

アクティブ・レストという言葉はご存じですか。「アクティブ=活動的」「レスト=休息」で「活動的な休息」という意味です。

仕事で疲れているからと休日も遅い時間まで寝ていたり、ゴロゴロして過ごしていても、なかなか疲労感は抜けないものです。
それよりも運動で体を軽く動かしたはうが、かえって気分転換ができ、日頃の疲れがとれ、休息の質はよくなります。平日に運動時間がとれない人は、休日に思い切って早起きをして運動をしてみてください。
休日の時間が有効に使えますし、体を動かす爽快感を感じられ、アクティブ・レストの有効性を感じられることでしょう。