増加している胃がん

胃は私たちの体の中で大切な働きをしていますが、胃がんにかかる人は年々増加傾向です。胃のしくみと働きをみていきましょう。

胃のしくみと働き

食べ物をよくかんで飲み込むと、食道を通って胃にたまります。食べ物を見たり、味わっていたりするときから、胃では胃液が分泌されて消化や吸収の準備を始めています。

胃液は胃酸(塩酸)、消化酵素(ペプシン)、粘液の3種類から構成されて、食べ物を撹拌しながら、消化・吸収しやすい形に変えていきます。

たとえば、胃酸は大変強い塩酸を主成分とし、食べ物を殺菌する働きを持っています。胃粘液は薄い膜をつくり、胃酸から粘膜を保護する機能をもっています。

糖質はブドウ糖、タンバク質はアミノ酸、脂肪はグリセリンと脂肪酸にまで分解され、小腸で吸収れます。しかし、一部の糖質、とくにアルコールなどは胃粘膜からも吸収されています。

胃のなかのものは、ぜん動運動によって、少しずつ十二指腸へ送られます。ぜん動運動とは、胃壁の筋肉(平滑筋)や支配神経、消化管ホルモンでコントロールされている収縮波が徐々に起こることで、胃から十二指腸へ内し容物は流れていきます。
このときの出口(幽門部)には、内容物が少しずつ十二指腸へ動いていくように括約筋が調節しています。

食物は十二指腸では質や胆汁など括約筋の働きを受けて、さらに小腸で吸収しやすいミクロン単位の形に分解されていきます。
胃が空っぽのときの大きさは、幅7 センチほどの、まるでしぼんだ風船のようですが、食べ物が入ってくると、かなり大きく膨らみます。

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